2011年2月24日木曜日

ガラシャ

【今日の本】「ガラシャ」宮木あや子:著 新潮社:刊
 ちょうど大河ドラマ「江」で本能寺の変が放送されたあとだったので図書館に行ったときに目に止まり、借りて読みました。もしも、周到な準備をして本能寺の変が行われたら、もう少し見方も多かったのでしょうか。関係ないが、実は本能寺の変には光秀は参加していなかったという説もあり、それも面白いなあと感じます。どうも不可解な戦いです。
 いずれにしても、このことが娘であるガラシャの運命を大きく変えることになるのですが、これまでは、父である細川幽斎がガラシャにきびしく、忠興はかばったというように見ていたのですが、これを読むと全く逆でした。基本的には「家」を守ることが第一だったわけですから、大きな差はないと思うのですが、少し意外でした。
 「幽斎」という章もあるわけですが、朝倉、織田、明智とある意味では美しいものだけをもとめてきた幽斎にとって、秀吉は見にくいというところは、なるほどと同感できる部分でした。家督を譲っておいてよかったというところでしょう。
 また、話は変わりますが、一乗谷はとても落ち着く、大好きな場所ですが、この「味土野」にもとても興味があります。春になったら出かけてみようと思います。

2011年2月20日日曜日

それから

【今日の本】
「それから」夏目漱石
 実は、この間、このブログを書いていないので、実は先に書いた絵本以外にも読み終えた本があります。その一つが「それから」。実は、秋頃から読んでは休み、読んでは休みを繰り返していた本でした。宿命に逆らう物語、それに三角関係の物語である点は、漱石らしいものか?明治という時代にもがきながら自己を確立するためにもがく姿にはとても興味があります。漱石は時間があればどんどん読んでいきたいと考えている。次は。「門」か、または「坊っちゃん」なんかもいいかなあ。

「近世身分社会の捉え方」塚田孝:著 部落問題研究所:刊
 この間の部落史研究の成果を山川出版高等学校日本史教科書をもとに説明している。教科書には以前目を通したことがあるが、改めてこの本を読むと、その変わりように気づかされる。こういう内容であることを高等学校の先生方はどのように理解されているのだろうか。この通り教えれば、かなり最先端の内容の授業になるはずだが。機会があれば、聞いてみたいものだ。もう起源論という思考法自体を見直す必要があるのだろう。


 

2011年2月19日土曜日

ちょっとまとめて

【今日の本】
「かたあしだちょうのエルフ」 おきのがく:著 ポプラ社:刊
 エルフはみんなを守るために戦い、最後は木になってしまいます。そして、ずっとずっとみんなを見守り続けます。

「じぶんの木」 最上一平:著 岩崎書店:刊
 伝じいは言います。「だれにでもじぶんの木というものがある。じいちゃんが死んでも、じいちゃんの木は、どこかで生きつづける」と。そうやって命はつながっていると。

「さよならをいえるまで」 マーガレット・ワイルド:著 岩崎書店:刊
 ハリーは、ジャンピーの死をすぐには受け入れることができません。さよならが言えるまでには少し時間が必要なのでした。

 少し前に読んだ絵本なので、まとめて感想やらを書きました。命の絵本もたくさんになりました。ブックトークができそうかな。
 また、2月10日〜11日の2日間、三重県に出張に行きました。そのことは、また別の機会に書くとして、電車に乗るときに、駅の売店で文芸春秋を購入し、芥川賞受賞作品を読むことにしました。「苦役列車」はすぐに読めました。でも、「きことわ」の方はなんとなく苦手で、途中で断念しました。