2011年10月31日月曜日

三つのお願い 2

「三つのお願い」ルシール・クリフトン:作 金原瑞人:訳 はたこうしろう:絵

改めて読んでみて、おもしろさにはまってしまった。全く勝手な読みで申し訳ないが、わたしなりに読んでみた。

まずは、疑問点の整理。

①1セントをみつけるところ
ここが不思議で面白い。本文はこうなっている。
 ・・・・わたしは、雪の中にぴかぴか光っている物を見つけた。
 「レナ。あれ、なんだろう。」ビクターがきいた。
 「お金みたいよ。」
 不思議です。だって、ゼノビア(レナ)が見つけたのに、「あれ、なんだろう。」と聞くのはビクターなのです。普通は見つけた人(レナ)が聞くでしょう。なのに、ここではビクターなのか。

②2つ目の願い
 1つ目の願いは偶然。では、2つ目の願いはどうしてかなったのか。本文は、こうなっている。
 ・・・・そのとたん、ビクターも飛び上がって、キッチンから飛び出したかと思うと、コートをつかんで、表へかけ出した。
③3つ目の願い
 2つ目に続いて、この願いもどうしてかなったのか。

 ほかにもいろいろあるが、この点を考えるだけでも、想像するのが楽しくなってします。
 ①の疑問。つまりは、ビクターはレナの目線を追っているのである。いつもレナの顔を見ているといった方がいいかも。だから、レナが見つけたと同時にビクターも見つけていて、さきに声に出してしまう。そして、なんで見ているの?何で知っているの?とも思わないで、「お金見たいよ。」と自然に答えている。ビクターはレナのことをいつも気にしている、気になって気になって仕方がない、多分好きなのでしょう。レナもどこまで意識しているかはわからないが、そうやって見てくれるビクターが当たり前になっている。2人はそんな関係である。
 そうなると、②、③の疑問も簡単に理解できる。つまり、1セントの力を信じないレナに信じさせようとして、わざとしたのである。3つ目も、レナの思いこそは真剣であるが、それがかなったというより、ビクターがかなえたという点では同じである。
 でも、これを、ビクターがだましたなんて言うと夢のない話になる。ビクターは一生懸命なのである。このあたりを子どもがどう読むか、興味津々である。今日はこの辺で、終わりにします。ところで、「どんぴしゃり。お願いがかなった。」って、だれの言葉でしょうか。この続きはまた。




2011年10月23日日曜日

パパ、どうしてお仕事いかないの?


【今日の本】「パパ、どうしてお仕事いかないの?」望月 昭:著 幻冬舎:刊

「ツレがうつになりまして。」の「ツレ」である望月昭さんの専業主夫エッセイ。奥さんが細川貂々さんで、本(マンガ)の方の著者。
 もう少し「うつ」について書いているのかなあと思って読んだのですが、そういった内容はあまり書いてありませんでした。本当に主夫としての奮闘ぶりが書いている本です。正直、映画の方に関心があって、そちらほうをぜひ見てみたいと思っていて、それで読んだという感じです。
 本の中に、以前NHKで番組が放映された書いてあったので、そういえば見たような気もすると思いつつ、NHKアーカイブで三編まとめて購入(レンタル)して、昨日(今朝)見終わりました。早く見ないと消えてしまうので、深夜に眠い目をこすりながら、頑張って見ました。どうして頑張らないといけないのか若干不合理な感じです。もう少し画質を落として、購入できるにはできないのかなあ。まあ、著作権で守られているからなあ。
 番組は、ちょっとイメージが違うと言うか、原田泰造さんと藤原紀香さんがなんとも生活感があるような、ないような感じでちょっと残念。わざとらしい感じもする。堺雅人さんと宮崎あおいさんに期待が多いいいからでしょうか。やはり映画を見たい。
 以前、小学生で12人に1人、中学生で4人に1人が「うつ」になっているという調査報告があったけど、実際はどうなんだろう。うちの学校なら20人ほどいることになるんだけどなあ。

 

2011年10月17日月曜日

動物モノのDVD、雑誌

【DVD】
久しぶりに舞鶴に行ったので(大げさ?)、これまた久しぶりにDVDをレンタル。
1作目は「死にゆく妻との旅路」レンタル後、職場で仕事をしながら視聴。さえない夫役を三浦友和、11歳若くガンを患っている妻を石田ゆり子。地味な2人の地味な感じの映画でした。石川県の七尾が舞台で、400万円?という借金をつくった夫とともに、日本中の温泉街等をなけなしの50万円をもって仕事を探しながら旅をする話。なんと最期に妻が東尋坊を見たいといい、そこに向かう途中でなくなってしまう話。切ない話ですが、それだけかな。こういう映画は決して2人では見られない。
2作目から4作目までは、動物モノ。「犬とあなたの物語」「ウルルの森の物語」そして、「きな子〜見習い警察犬の物語〜」。犬とオオカミの話。劣等生の犬「きな子」が、新米調教師(夏帆)と共に成長する話。ダメ犬が、ベテラン調教師(寺脇康文)の娘さんの危機を救うときに才能を発揮するという「モチモチの木」みたいな話。警察犬のテストに不合格したときに、ベテラン調教師が、「試験に落ちたことをきな子のせいにしていないか?」としかり、もう一人前の警察犬でジャンプをさせてみる場面がある。当然新米調教師ではジャンプできない。このあたりは我々の仕事や現状と似ているなあと考えさせられた。誰かのせいにしているうちは本物にはなれないのです。

【雑誌】
「NEWSWEEK 2011.10.19号 ジョブズ、天才の奇跡」
これは一応買っておかないと。

「仕事で差がつく『超』手帳術」GAKKEN
立ち読みで十分なのに買ってしまった。ワタミ会長 渡邉美樹氏の文章を久しぶりに読んだ。
渡邉さんによると、すべての物事は以下の4つに分類できるという。
①緊急で大切なこと。
②緊急だが大切でないこと。
③緊急ではないが大切なこと。
④緊急でもなく大切でもないこと。
多くの人は「緊急で大切なこと」がもっとも重要だと考え、優先しますが。実は最も重要なことは「緊急ではないが大切なこと」です。「緊急で大切なこと」だけに追われるばかりでは、現状を維持することしかできない。せいぜい、マイナスからゼロにもっていくのがやっと。そこからプラスに転じるためには「緊急ではないが大切なこと」をいかに
積み重ねていくかにかかっているという。なるほど、耳が痛い。

【伊弉諾神社祭礼】
 本日16日(あっ、もう17日?)は小和田区伊弉諾神社の祭礼。ということで、久しぶりにF100を肩にかけて撮影に出かけました。龍舞と田楽舞を主に撮影。以前、撮影に行った時とは撮影の向き(角度)を変えて撮影。青葉山をバックに撮影できました。普段デジカメばかりなのですが、久しぶりのフィルムはなんとも味がありました。色の出方が違う?失敗もあるけど、それも面白い。

2011年10月10日月曜日

「おいしいから売れるのではない 売れているのがおいしい料理だ」

【今日の本】
「おいしいから売れるのではない 売れているのがおいしい料理だ」正垣泰彦:著 日経BP社:刊

サイゼリヤ創業者である正垣泰彦氏の著書である。野菜がおいしいので有名なサイゼリヤ、デザートもおいしいサイゼリヤ、そして安い。そんなイメージのあるサイゼリヤ。その創業者の本といわれれば是非読んでみたい。
 まず、題名がおもしろい。ここに著者の経営哲学が詰め込まれている感じがする。常に目の前の現実を謙虚に受け入れ、本当にお客が満足されていることは何かを見極めようという思いがつまった言葉である。これがなんといっても印象の残った言葉である。
印象に残った言葉があと2つある。
一つ目は、「人は自分が絶対正しいといえるほど、たいした存在ではない。どうしたらもっとお客さんに喜ばれるのかと、試行錯誤を繰り返すことでしか、自分本位からお客様本位に考え方を変えることはできない」という言葉。
二つ目は、「何かに取り組み、どうしても上手くいかないときに、自分が悪かったと考えるのは、最も建設的な考え方だ。世の中のすべての結果には、当然ながら原因がある。原因は自分の中にあるという前提で実験を行う方が成功する可能性は高くなるはずだ。」である。
お客様とは、子どもであり、保護者であろう。子どもたちが本当に喜んでいるのか、子どもたちの目線で教材や授業を見直すことが必要なんであろう。そして、うまくいかないときにこそ、自分の原因や責任がないだろうかと考えること、それは更に必要である。子どもや親の愚痴をこぼしているだけ?訳にはいかないのである。今本当に必要な考え方ではないだろうか。私も大いに反省し、改善していきたい。

2011年10月9日日曜日

スティーブ・ジョブズ2

 今日の本にしようかと思ったのですが、もう少しジョブズについて書きます。
前回はiphoneからの投稿だったのですが、今日は自宅からです。
訃報を聞いて、そして、それを伝えるニュースの特集などを聞いて、改めて彼の偉大さを認識しています。「がっちりマンデーのジョブズ特集のビデオやYouTubeでの様々映像、PODCASTでのプレゼン映像などを懐かしく見ていました。とりわけ、ニュースでもたびたび流れているスタンフォード大学でのスピーチは何度見ても感動的です。有名な言葉過ぎて、紹介することもないと思いますが、改めて好きな言葉を載せたいと思います。


「If today were the last day of my life,would I want to do what I am about to do today?」
「Stay hungry,Stay foolish.」
 あえて、英語のままです。どう訳します?


 話は変わって、今日は映画に行って来ました。見たのは「神様のカルテ」と「アンフェア」。「神様のカルテ」の方は、医者である夫と写真家である妻の関係や御嶽旅館に住む住人同士の交流と見ながら、人と人が互いに支えあうということ、人と人がつながりあうということについて考えていました。逆に、「アンフェア」は人って怖いなあ、誰を信じたらいいのっていう感じで、ある意味正反対でした。しかし、宮崎あおいさんはそこにいるだけでまわりを幸せな雰囲気にしてくれる、そんな存在感のある女優さんです。不思議です。
明日は【今日の本】に戻ります。



2011年10月6日木曜日

スティーブ・ジョブス死去のニュースを聞いて

出張先のホテルのロビーにあった夕刊の一面から、目を疑うような記事が飛び込んできた。 スティーブ・ジョブスの死去のニュースである。CEOを交代した時点で、いずれは、と思ってはいたが、そうはいっても驚きである。 56才、若いなあ。ご冥福を。 彼が全世界に与えた影響力については、いまさら語る必要はないと思うが、我々が失ったものは計り知れない。 私たちが恩恵を受けているパソコンなどの技術の多くは、彼の発明といってよく、このあたりをこの機会に再認識してほしい。 個人的には、彼の独裁者と呼ばれようがおかまいなしの完璧主義なところが、好きでした。自分の理想に向かって突き進む姿勢から、学ぶことは多い。 頑固であること、妥協しないこと、むずかしいことだが、目標としたい。 今後もアップルが私たちをわくわくさせてくれる企業であってくれることを願ってやまない。ジョブス、本当にありがとう。 ゆっくり休んでください。