2011年11月27日日曜日

ワンピースの言葉

【今日の本】「ワンピースの言葉」遠越 段:著 総合法令出版:刊
ルフィーたちの名言、その背景にある哲学や思想について紹介。ワンピースはおもしろい。でも、全部見ているかというとそうではなかった。特に最近は。なかには毎週「ジャンプ」を買って読んでいる大人もいるようだが。
実はこの本には発売当時から興味をもっており、書店でも何度も手に取っていたのだが、一通り見直してから読んだ方がいいと思い買うのをためらっていたのだが、DVDにしろ、マンガにしろ、多すぎて全部見るのは無理と断念し、購入した。期待通りとてもおもしろかった。ルフィーたちの人間の自由と尊重を実践している姿・生き方を巧みに引き出している。「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」「賢い者は他人の失敗にも学び、愚かな者は自分の失敗にも学ぼうとしない」などの引用も参考になる。

11月27日(日)「第9回名田庄食まつり」に行ってきました。お目当ては、「高石ともや 唄とトーク」。目の前で歌う姿を見るのは久しぶりである。少し早かったので、そばやへしこのおにぎり・からあげ等で軽い昼食を取る。12時からのステージでしたが、音合わせをやっており、実際には2時間30分くらいのステージを見た感じで、少し得した気分でした。他のアーティストの曲も交えて懐かしいフォークソングたくさん聞かせてもらい、いっしょにくちずさんでいました。ドラムと2名の簡単な編成。スピーカー等PAの環境が最悪でしたが、それをもろともしない演奏でした。「我が大地のうた」「春を待つ少女」など、学生時代によく歌った歌ばかりで、とても懐かしかったです。「自分をほめてあげたい」という言葉のもともとは高石さんの歌だったと、初めて知りました。いいなあ。ギター弾かないとなあ?指の手術、しないとなあ。懐かしい人にもたくさん会えました。
 しかし、さすが名田庄。寒かったです。3時頃になると、すごく冷えてきました。一部ですが、きれいな紅葉もありました。

2011年11月20日日曜日

いのちの食べかた

【今日の本】「いのちの食べかた」森達也:著 理論社:刊


 現在、食と命をテーマに学習をしています。先日は、子どもたちと「ブタがいた教室」を視聴しました。その関連でこの本を購入しました。アマゾンで、中古品です。前半は、食と命に関することですが、後半はそこから発展して穢れや差別のことにまで発展していきます。中高生を対象にした本なのでしょうが、そう考えると、すこし性急な感じもします。
内容的には、子どもたちとの学習に使えることもたくさんあるので活用したい。
「肉だけじゃない。僕たちはいろんなものから、気づかぬうちに無意識に目をそらしている。見つめよう。そして知ろう。」そう、むずかしいことじゃない、目をそらさなければいいのです。こういうことを伝えたかったのでしょうね。

 昨日、19日、三方青年の家に行ってきました。講演と歴史環境講座に参加するためです。講演会は、梅原猛文化講演会、演題は「法然と親鸞」でした。大乗仏教を第一の仏教革命とすると、法然・親鸞の仏教は第二の仏教革命と評価すべきであると言われた。仏教には男女差別があった。男女差別を廃する思想ははやり結婚の肯定になるのでしょうね。
 講座は、鳥浜貝塚発見50周年記念パネルディスカッション「トリハマが縄文研究にもたらした成果と課題」。発掘にかかわった6名のパネラーによる話はとてもおもしろかった。そして、ためになりました。おもしろかったというのは、研究者の学問的な立場で見方やとらえ方が違うところであり、それをはっきりと出し合い、ときにはパネラー同士が批判し合いながら話が進むところでした。そして、それを町民のみなさんに公開するところもおもしろい。トリハマの成果として、空間保存、環境考古学の確立、季節性、定住性をあげられましたが、改めて縄文研究に果たした役割を認識しました。縄文の集落は、多くても30名程度、集落は20kmくらい離れていたということ、それはアボリジニーなどの各国の先住民族と共通していることなど、参考になりました。
 

2011年11月15日火曜日

せかいいちのおっぽ

【今日の本】「せかいいちのおっぽ」ほんまわか:著 自由国民社:刊
絵がとてもきれいだったので買いました。作者が文も絵もかいているのでしょうね。
にわとりのピコにはおっぽがありません。みんなにつつかれるからです。せまいとりごやの中でいじめられているのです。
 「みんないじわるばかり。ぼくはいつもひとりぼっちなんだ」ピコは夜になると、いつもないていました。そんなある夜、ふくろうがやってきて、とりごやのそとにはもっとおおきくて、すばらしいものがいっぱいあること」を教えてくれます。初めて見る世界、そして、そこでたくさんのやさしい友だちに出会います。鳥たちから友だちのしるしに羽をもらい、気がつくと、どんな鳥よりも立派なおっぽになっていました。
 ある日、きつねにおそわれているにわとりの親子に出会います。夢中で助けに入るピコでしたが、たくさんの羽のおかげで助かりました。おっぽが守ってくれたのです。
 そんなピコのまわりに、みんなが集まってきました。もうおっぽがなくても、ひとりじゃないのです。
 ピコの旅は今も続いています。そして、小さいにわとりをみつけては、「せかいはここだけじゃないよ。」「じぶんでひろげることができるんだ」って話ながら。

 せまい世界のなかだけではだめ。もっともっと自分の知らない世界があるのです。本当にそう思います。そして、それは自分で広げることができるのです。

2011年11月9日水曜日

いのちをいただく

【今日の本】「いのちをいただく」内田美智子:著 西日本新聞社:刊
 牛を殺す人がいなければ、牛の肉はだれも食べられません。でも、殺される牛と目が合うたびに仕事がいやになるのです。坂本さんは、「いつかやめよう、いつかよめよう」と思いながら仕事をしているのです。
 そんなある日、1台のトラックが食肉加工センターにやってきました。明日、殺される予定の牛が積まれて。そこには、女の子がいて、牛に謝りながら、原をさすっているのでした。坂本さんは、「見なきゃよかった」と思います。そして、坂本さんは「この仕事はやめよう」と決心し、明日は休むことにしました。
 家に帰って、そのことを息子のしのぶ君に話すと、しのぶ君はこう言いました。「お父さん、やっぱりお父さんがしてやったほうがいいよ。心がない人がしたら、牛が苦しむけん。お父さんがしてやんな。」と。参観日にお父さんの仕事は「普通の肉屋」ですと、ごまかしたしのぶ君がです。
 「牛を殺す人がいなければ、牛の肉はだれも食べられません。」命に関する絵本を読み聞かせしているうちに、食の問題は避けて通ることがでいないと感じています。このテーマで学習ができないかと今考えています。