2014年9月21日日曜日

世界標準の働き方


 
【今日の本】「世界標準の働き方」吉越浩一郎:著 日本文芸社:刊

 もとトリンプ社長 吉越さんの著書。実際に読んだのは、少し先です。ipadに残しておいた記録を元に書いています。にとにかくアップができていないので。例によって、印象に残ったところを紹介する。

 まず、吉越さんは「日本の国民は優秀、しかし、リーダーは世界の非常識。一般国民が優秀で、リーダーに文句と言わないため、それに甘えてリーダーが能力を磨いていない。」と言い切る。また、「計画、会議で一番肝心な実行をおろそかにしています。」とも。
 日本は「ガラパゴスだ」完全に閉ざされている限りは独自の進化を遂げるがいったん外部と接触してしまったら、絶滅の危機が訪れる。外国の影響を受けずにやっていくことは不可能である。ガラパゴスの中で能力を磨いても、せいぜいよいイグアナになれるくらいである。すごい例えです。日本の労働市場には、経営者候補となれる人がほとんどいない。
 また、「A社でもB社でもC社でも通用する普遍的な能力を身につける。職を変えていない人は伸びない」と。確かに、世界の大企画の大部分は、「よそ者」が経営している。このあたりは、非常に納得できる。そして、持論であるところの「デッドラインを付け、仕事のスピードを速め、頭を使って結果を出す仕事術を身につけること」を訴える。

 フランスの教育について書いてあった部分は興味深い。小学校は、ひたすら暗記(歴史上の偉人の文章、例えば、デカルト)だそうで、問題を論理的に説明することができる子どもが多い。日本の学校は、正解のあることしか教えようとしない。詳細なマニュアルが決まっていて、それを完璧にマスターすることを得意とする。したがって、日本のブルーカラーは世界最高レベル。しかし、ホワイトカラーは劣る。
 会社や仕事についてこう語っている、「厳しい会社とは、責任をもたされ、結果を厳しく問われる会社である。仕事は、初めは苦しくてつまらないもの。実績を上げることしか、仕事のストレスから逃れる方法はない」と。仕事について。興味深いことが書いてある。「仕事はゲーム。ルールが決まっていて、その中で高得点を競うゲームです。仕事=人生ではない。人生にずっとつながっているものではない。リタイヤしたあとが本当の人生かも。リーダーをめざす人は、結果にこだわり、結果に喜びを見いだすことが重要です。」これは、ある意味、逆説的かもしれないが、あたっているように思える。
 企業が必要としているのは、頭を使って仕事をする人たちです。良い仕事を長く続けていくためには、「体力を温存する」「頭をリフレッシュするという考え方が必要です。仕事の対極にあるもの?休み?遊び?技術の優位性はすぐなくなる。仕事の反対は休みということです。

「習育」という聞き慣れない言葉も出ています。
 形式知(教科書やマニュアルに書いてあること)と暗黙知(自分で見つけていく)部下に任せ、やらせてみる。そして失敗する。そのプロセスで部下は習育されていく。
 私はホウレンソウには大反対。転んで痛い思いをして、なぜ転んだのかを自分で考えることで人は成長します。常に「どうして」と問いかけ、ロジカルに考えるようにしていくと論理的思考が身につく。結論を導き出したプロシージャー(手続き)を説明できるようにしておくことがビジネスコミュニケーションの基本であり、成果を出す能力を高めます。ここでは、失敗することの必要性が。

 したがって、再度登場するが、「何よりも実行が大事。」ということです。
 CEOとは、最高経営責任者ではなく、最高実行責任者である。日本の社長は、計画ばかり作っている。社長は、現場や現場の忙しさを知らないので、計画の話ばかりして、主導権を握ろうとする。完璧な計画を求める社長に付き合わされる部下は、いい迷惑である。
本来、会議は非常に生産的であるが、会議を有効なものにできない会社は、とても非生産的な組織である。
 会議での社長(私)の仕事は、担当者ごとにデッドラインをつけること。「誰が、いつまでにやるか」。ゴミが落ちていたら、「誰が、いつまでに片付けるかを決めること。」組織は、トップダウンが基本。仕事というのは、やればやるほど次々と課題が出てくる。それらを期限を決めて、すべてに手を打っていく。
 戦略は、もっと現場に近いドロドロしたものである。戦略が、つくれるのは、第一線の現場にいる30、40代の人である。改善案は、すでに社内にある。目標と戦略は現場に立てさせるべきである。伸びていない会社の多くは、計画作りにばかり力を入れて、実行を重視していない。大きな決断をするより、次々と小さな判断を重ねていくことが大切。さらに、判断のスピードが大切。すべて指示を出していたら、指示待ち人間をつくってしまう。本人には、何と身につかない。会社は、社員の頭に給料を支払っている。

 PDCAのPはいらない。DCAだけ繰り返せ。
ジャック・ウェルチのリーダーの4つの条件
 ①エナジー...仕事を成し遂げる熱意。
 ②エネジャイズ...周囲を元気づける。
 ③エッジ...困難な問題にも決断を下す。
 ④エグゼキュート…実行力。
 この中で最も重要なのは、実行力である。あえてもう1つ付け加えるなら、⑤エシィクス...倫理感。リーダーに倫理感が欠けていると、ビジネスは必ず行き詰まる。

 デッドラインには、「日付デッドライン」と「時間デッドライン」の2種類がある。
 休暇中は、頭を休ませる。日本のエスカレーターは遅い。自己責任で!
 フェールセーフという考え方。事故が起こるという前提で安全を考える。絶対的な安全はないと考え、ある程度のリスクは受け入れる。

 とりあえず、メモをそのまま載せたような書き込みになりました。

2014年9月20日土曜日

コンサートの夏?

1ヶ月ぶりの投稿?今年の夏に行ったコンサートなどについて書きます。

【花筐薪能】8月10日(日)越前市粟田部花筐公園能楽ステージ
 あいにく、台風が去った後だったので、小学校の体育館に会場が急遽変更。高速道路をつかって行ってきました。
演目は、以下のとおり。
  狂 言「昆布売」野村万作
  舞囃子「七騎落」佐野由於
  狂 言「成上り  野村萬斎
   能 「船弁慶」大坪喜美雄
「昆布売」は、若狭小浜の昆布売の話でした。「狂言」2目は、話の内容もよくわかり、面白かった。特に、萬斎さんはテレビなどでお見かけするのと同じで、とても軽快で楽しかった。「能」も船弁慶は知っていたのでよかった。野外のス
テージだったら、もっとよかったのでしょうね。残念でした。11回目ということでしたが、また是非行きたいものです。とても、いい体験でした。

【山下達郎「Maniac Tour ~PERFORMANCE 2014~」】
9月14日(日)金沢歌劇座

 達郎さんが、予てから構想を練っていたライヴだそうで、ツアーではなかなか演奏するできない、してこなかった曲を中心に構成されたライヴです。金沢で開催ということで、申し込んだらチケットが手に入ったのです。
1900席、満員御礼
マニアックツアーということですが、達郎さんの場合は、アルバム中心なので、売れていない曲をやるというようなことではなく、よく知っている曲ばかりでした。なぜこの曲はやっていなかったのだろうと不思議に思う曲もありました。とにかく楽しいコンサートでした。バンドのメンバーも、伊藤広規さん、難波弘之さん、佐々木久美さんという常連メンバーに、佐橋佳幸さん、そして、小笠原拓海さん、宮里陽太さんなど、若いメンバーがうまくマッチして最高でした。伊藤さんや難波さんを見ると涙が出てきそうです。まあ、佐橋さんはもう有名ですが、小笠原さんのドラムは若々しく、サックスの宮里さんはとてもうまいなあと感心させられました。柴田俊文さんは、鈴木茂さんのDVDにも出ておられたかな。コーラスの国分さんや三谷さんというのは詳しく知らないのですが、ルックスのいい方々でした。ドラムは青山さんが亡くなったわけですが、こんないい人がいるのですね。終盤とアンコールには、大瀧詠一さんの曲がたくさん出てきました。番組では追悼番組はなかったようですが、歌うことで哀悼の意を込めているのでしょうね。
 コンサートグッズもたくさん買いました。トートバックが気に入っています。
 今回は抽選ということで逆に早い者勝ちではなかったのでチケットが手に入ったのかなあと思います。達郎さんも言っていましたが、ネットオークション等を防止するためだそうです。悪いことをする人はいりそうで、中には本人確認の住民票を5000円で売る人もいるそうです。
 高速もできたことで、金沢も近くなりました。来年は40周年だそうなので、ぜひ行きたいと思います。