2017年3月27日月曜日

校庭に東風吹いて

26日(日)、映画「校庭に東風吹いて」を見てきました。会場は、美山町、美山農業振興総合センター。なぜ、そんなところかというと、大きなところでの上映が終わっていて、現在は映画センターや実行委員会での自主上映しかやっていないからです。首都圏は知りませんが。宮津の方で秋頃にあったのですが、用事で行けず、ホームページでみたら、こちらで上映していることがわかったので参加しました。
 話は、転勤した小学校で、学校では一切声を出さない場面緘黙症の女の子がいる3年生の担任となった先生が、子供たちに寄り添い、悩みながら実践していくという内容です。子どもの生きる力を信じ、教師としてどう生きるかがテーマになっています。特に、管理主義の強い現場で、親たちと協力して全力で子どもに向き合う先生の姿を描こうとしている。特に、安川君の家庭への関わりなどは、そこまでと思う気もしますが、課題解決には必要なことなのでしょうね。全体として、子供たちの可能性を信じるという信念が見てとれます。従って、ハッピーエンドというような場面やすぐに子供たちが変化するということは描かれていないように思います。それはそれで、現実なんだろうと思います。
 沢口さんは、とてもやさしい雰囲気を出していますが、なんというか台詞がゆっくりでした。科捜研のイメージがあるので、なんとなく違和感もある。決して悪いというわけではありませんが。こういう映画では、新人や無名の人がいいのかも知れません。
 実は、原作を持っているのですが、ぜんぜん読めていないので、この機会に是非読んでしまいたい。きっと2時間では描ききれない部分があると思われます。
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2017年3月21日火曜日

チア☆ダン


3連休の初日、3月18日(土)敦賀アレックスシネマにて映画「チア☆ダン」を観てきました。割引券を使おうというのが目的で、映画は何でもよかったのですが。
 映画の感想。中・高生が観る映画かなあ。中・高生がターゲットになっているという意味です。福井商業のチアリーダー部が全米チアダンス選手権で優勝したことがもとになった話なのですが、どこまでが本当か、この部分はフィクションなのかと、そんなことを考えてみていました。例えば、あの教頭先生にモデルはいるのか、本当にあんな人なのかと。面白くしているのだと思いますが、だも実際にモデルがあるのだから。当然、広瀬すず役の子もいるのでしょうし、とか。
 「ちはやふる」とは違って、全編、福井が舞台のはずですが、ロケ地に福井市などは一切ないようです。あんな歩道橋ないし、高校も違う。駅前らしきところで、3人がダンスを踊るシーンも福井市内ではない。それが残念でした。「ちはやふる」では、結構使っていたのに。なのに、言葉は全部福井弁。それはすごい違和感(個人的な感想か)。
 調べてみると、方言指導を担当したのは北川裕子さんという役者さんらしい。北川さんは坂井市出身だそうです。福井の中でも、結構きついところです。きっと、福井出身というプロフィールがきっかけだと思うのですが、何が役に立つかわからない感じです。まずは標準語で出来上がった台本を福井弁に直すところから始まったそうです。コテコテではないものの、イントネーションは残したという感じです。
 しかし、その後、5連覇というのはすばらしい。公立の高校ですからね。といっても、野球部もそうですが、結構特色を前に出す学校です。
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2017年3月20日月曜日

歴史における親子と兄弟 その確執

【今日の本】
「雑誌『歴史人』2017年4月号」 「『名将か凡将か?」英雄たちの後継者を検証する』」

 名将の二代目は、御家を滅ぼした愚か者という論調が支配的であったが、それは本当か?実績や情勢を再検討した内容である。
例えば、武田信玄と勝頼、豊臣秀吉と秀頼、徳川家康と秀忠、今川義元と氏真。兎角、二代目は損な役まわりなんでしょうか。どちらかというと中継ぎという評価しかあたえられてこなかったのでしょうね。偉大なる父の跡継ぎ。しかし、実際には一般的にいわれているような姿ではないと思われます。
 武田勝頼が武将として優れていたことはこれまでにも本で読んだことがありました。むしろ信玄が勝頼を正式な家督と認めなかったかの方が不思議である。家臣の誰かが進言したのであろうか。このような家臣のまとまりのなさが致命傷であったと考えます。また、高天神城に救出をださなかったこと、勝頼自身の過信が滅亡につながったのかも知れません。もちろん、個人の資質や功績だけで武田家が生き残れるとは思えませんが。
 今回、面白かったのは、豊臣秀頼。文化的教養だけでなく、兵法も学習し、武芸も身につけていたとある。兵法書を学び、弓や槍、武術に居合術も一通り身につけていたようで、大坂城の奥でぬくぬくと育てられたというイメージは一新する必要があるようだ。字もうまかったようです。だからこそ、二条城での会見後に深い警戒感を抱いたというのである。結局は、周りの大人(女)たちの危険な場所に出せないという意識が働いたのでしょうか。

 「日本史 兄弟対決」後藤寿一:著 柏書房:編

 歴史において、兄弟の対立は熾烈である。上記の二代目になるため、一代目の権力に一番近い存在として争うのは当然である。リーダーと補佐官として強い絆で結ばれており、絆が強い反面、一旦こじれはじめると大変なことになる。天智天皇と天武天皇、崇徳上皇と後白河天皇、源頼朝と義経、足利尊氏と直義、織田信長と信勝、豊臣秀吉と秀次、徳川家光と忠長。
 特に面白かったのは、崇徳上皇と後白河天皇。これは知らなかった。保元・平治の乱の背景がよくわかり面白かった。ちなみに、崇徳上皇といえば、NHK大河ドラマでは、井浦新さんでしたか。
 保元の乱とは関係ないけど、百人一首にある「瀬を早み 岩にせかるる滝川の われても末にあはんとぞ思ふ」も崇徳院ですね。私の場合は、百人一首より古典落語「崇徳院」のほうが印象深いですが。百人一首といえば、天智天皇と天武天皇の両方に愛された額田王の存在も忘れられません。

2017年3月4日土曜日

アップルを創った怪物

【今日の本】「アップルを創った怪物〜もうひとりの創業者、ウォズニアック自伝」
 いわずと知れた2人のスティーブのジョブズじゃない人。と言っても、プログラミングはウォズニアックの方が専門です。マッキントッシュ以前のアップルⅠやアップルⅡを世に送りだした人。
 今回特におもしろかったのは、マックOSのクラッシュの件。マックには、OS7のころからクラッシュがしょっちゅう起こっていた。例の爆弾マークである。当時、その原因はOSにあるというのが定説であった。基本設計が古いから。だから、新しいOSを探しており、そこでネクストが採用され、ジョブズがアップルに戻ったわけです。しかし、ウォズニアックさん、曰く、それはインターネットエクスプローラー(IE)のせいであるとのこと。IEを使わないと落ちなかったというのである。例えば、ネットスケープ、または、iCabなどを使っている場合は落ちなかったと。でも、当時のアップルの人間は誰も信じてくれなかったそうです。今となっては、OSXにしてよかったと思うので、別にいいのですが、でも、興味がそそられる話題です。
 あと、iPodの成功の件。ソフトとハードを一緒に提供しているアップルの勝利と強調していること。そのことを、「式の両辺」に例えて説明してるところがおもしろいかった。何と言っても、これが成功の秘訣だからです。