2024年2月19日月曜日

忘却のための記録

 【今日の一冊】

「忘却のための記録 1945−46 恐怖の朝鮮半島」清水 徹:著 ハート出版:刊


 昭和20年8月9日。ソ連が日ソ中立条約を破棄して、侵攻を開始。清水家の人々は、朝鮮北部吉州で終戦を迎える。終戦後もなお続くソ連軍の侵攻をさけて、一家は避難のため朝鮮南部を目指しますが、途中、ソ連軍によって足止めを食らう。そんな彼らが、祖国日本への生還を目指し38度線を越えるところまでの労苦を描いた内容。清水家の人々が日本の地を踏んだのは、1946年5月14日。到着した港は、山口県仙崎港だったようだ。

 清水家の人々のように、北朝鮮在住の方々は、引揚が1年以上も先送りにされ、実際に開始するのは、1946年12月に入ってからであった。その間、多くの人々が自力での脱出を試みたが、その行路で、餓死、凍死、伝染病死で亡くなった方が35,000人ほどいるらしい。

 購入したのは、1月だが、読み終えるのに、ずいぶん時間がかかってしまいました。

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