『アップルはジョブズの「いたずら」から始まった」井口耕二:著 日経プレミアシリーズ:刊
この方は、これまでにもスティーブ・ジョブズ関連の本をたくさん訳しておられ、何冊か呼んだ記憶がある。「いたずら」とあるが、それは「遊び心」と言い換えてもいい。それこそが、独創的な発送の原点なのであろう。macを発売した当時は、モトローラーの68000はじめハードや環境がついて来られなかったが、今は違う。しかし、ジョブズは妥協しなかった。やっと時代が追いついた。そこに先見の明があった。次の次をよんでいた。パソコン、アニメ映画、音楽配信、携帯電話、タブレット。 そんな高いものは売れないといわれたものがどんどん売れた。改めて偉大である。
「日ソ戦争 帝国日本最後の戦い」麻田 雅文 :著 中公新書:刊
ここでいう「日ソ戦争」とは、1945年8月9日から9月上旬までに、満洲、南樺太などで行われた第2次世界大戦最後の戦争をいう。まさに、戦後をみすえた戦争であった。
この戦争について、従来から知られていることに加えて、新史料を駆使し、米国によるソ連への参戦要請から、満洲など各所での戦闘の実態、終戦までの全貌を描いている。内容のある新書であり、大変参考になる。現在の日本とロシアの関係の原点がここにあるといえる。
『満州 奇跡の脱出―170万同胞を救うべく立ち上がった3人の男たち』ポール・邦昭・マルヤマ 著 高作 自子:訳 柏艪社:刊
NHKドラマ「どこにもない国」の原作本。 終戦時、満州に取り残されたおよそ170万人の日本人。ソ連軍の侵入により、故国帰還の途を断たれ、死と隣り合わせの恐怖に脅える彼らを救おうと、決起した丸山邦雄、新甫八朗、武蔵正道たちの話。作者は、その丸山さんのご子息。
3人は、数々の危険や非道な拷問にもめげず、マッカーサーGHQ最高司令官など日米の要人に直訴を続け、在満日本人引き揚げを実現させた方たちであることを付け加えておく。コロ島ルートを確立したものこの方々。再度、中国に渡った「武蔵正道」は、拘束され拷問も受けている。本当に頭がさがる思いである。このような人たちの献身がなければ、さらに実現は遅れたに違いない。武藤さんの著書も購入したので、是非読んでみたい。
「なぜコロ島を開いたか」丸山邦雄:著 永田書房:刊
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