2011年6月27日月曜日

子規、最後の8年


【今日の本】「子規、最後の八年」関川夏央:著 講談社:刊
 とにかく、やっと読めました。実に、ゴールデンウィークごろに読み始めたので、約2月かかったことになります。正岡子規や夏目漱石らが、明治から大正の時代に、日本文学を確立するためにもがき苦しんだことにとても深い関心があります。時には、身体や精神も犠牲にしつつ、苦闘するさまにすさまじいものを感じます。しかし、一方で子規が28歳で結核を発症し、35歳でこの世を去るまでの8年間はとても充実した「濃厚な」ときであったと感じました。一部の俳句以外にあまり知らないわけですが、改めて子規の残した作品を読んでみたいと思いました。
 余談ですが、子規は本当に果物、特に柿が好きだったようで、この話の中にも何度も出てきます。到底、私には子規を語ることはできません。そんな風に感じました。そして、どんなに短い時間でも、子規の8年のように(到底無理か?)充実した時を過ごしたい、この400ページに及ぶ本を読み終えて思いました。

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