2015年10月31日土曜日

学力の経済学、みんなの学校が教えてくれたこと

【今日の本】
「学力」の経済学 中室牧子:著 ディスカバー・トゥエンティーワン:刊

 教育は、科学的根拠をもとに語ることが少ないように思っていた。読書をする子の学力が高いのか?学力の高い子が読書をよるのか?学力・学習状況調査の結果から、生活習慣と学力の関係について様
々に語られるが、確かに相関関係はあるのだが、因果関係があるかを明確に述べることはむずかしい。これらは経験から、そして、はじめに結論ありきで語られることが多いのではないか。この問題に正面から取り組んだ本である。例えば、「テストでよい点を取ればご褒美」と「本を読んだらご褒美」どちらが効果的か?テレビやゲームをやめさせたら学習時間はどれくらい増えるか?などについて、根拠をもとに語った本にはあまり出会ったことがなかった。褒美はインプット(本を読んだら、宿題をしたら)に与えた方がいいらしい。1時間テレビやゲームをやめても、2・3分しか学習時間は増えないらしい。もちろんデータだけで語ることにも危険性はあるかも知れないが、こういう研究も重要である。

「みんなの学校」が教えてくれたこと 木村泰子:著 小学館:刊


 映画をみていたので、本が出たことを知り、即購入。大空小学校の「当たり前」は、世間では「当たり前ではない」。これを当たり前にやっていることがすごい。学校は、スーツケースではなく「風呂敷」。風呂敷なら、とがったものでも、丸いものでもつつめます。子供たちの合わせて、大きくも小さくもなります。学生時代の先輩にこれがいいといって、風呂敷を進める人がいたなあ。弁護士は風呂敷の人が多いですよね。本当にたくさんのことを学ばせてもらった。学校の研究会があれば、是非訪れてみたい。

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