2020年12月9日水曜日

子どもを読書好きにするために親ができること

【今日の1冊】

「子どもを読書好きにするために親ができること」 白坂洋一:著 小学館:刊


 読書に関する関心は常に高い。当然、読書に関する本も多い。とにかく読書はいいこと、そして、読解力向上のためにも読書は大切という意見も多い。しかし、「多読=読解力の向上」ではないことも事実である。このあたりについて、この本はどう書いているのだろうかと思い、この本を手に取った。一読して、参考になったことを書き留めておきたい。

1 「教養」とは何か。 

 「教養」とは、単に知識の量や情報の量だけをさすのではなく、知識や情報を活用して、「多角的・多面的に物事を考える力」や「適切に意思決定する力」をさすという考えに変化している。知識量や情報量のように、数値化できるものではなく、「コミュニケーション能力」や「協調性」、「リーダーシップ」などといった「非認知能力」が重視されている。

2 「正解のない時代」

 これからは、「正解のない時代」であると言われている。情報を選択しながら、それらを結びつけて活用し、考えることが重要であり、「正解」はなくても「最適解」を導き出すことが大切である。自分の考えだけに固執してしまい「井の中の蛙」になるのではなく、他者と言葉を交わす中で、自分の考えや問いに対する答えを見つけ出す力こそが求められている。もちろん、読書もその一つである。

 読書に限らず、さまざまな教育的活動を、これからの時代に必要とされ、獲得させるべき資質や能力との関係を明確に意識して取り組むことが重要と考える。

0 件のコメント: