2022年8月22日月曜日

山本作兵衛と炭鉱の記録

 【今日の1冊】「山本作兵衛と炭鉱の記録」作兵衛事務所:協力 平凡社


 「炭鉱」と書いて「ヤマ」と読みます。ユネスコ世界記憶遺産登録国内第一号の絵師・山本作兵衛さんの絵と明治・大正・昭和期の炭鉱を伝える絵画・写真・坑夫像・漫画・ポスターを紹介した書籍です。数百年後の子孫のために明治、大正の炭鉱の様子を描いておきたかったということで、60歳になってから書かれた絵。その記憶力に脱帽です。大変細かく書かれており、炭鉱の資料としても素晴らしい。当時の炭鉱の様子が手にとるようにわかります。もちろん、大変さや危険さなども。昭和の絵が少ないのは写真があるからだそうである。なるほど。実際に鉱夫だった方がかいておられることが意義がある。文化や芸術は労働の中から生まれるということだろう。

 実は、舞鶴市で、「舞鶴への生還 1945-1956 シベリア抑留等日本人の本国への引き揚げの記録」が世界記憶遺産に登録されていることから、「山本作兵衛コレクション(炭鉱記録画)」についても名前だけは知っていたのですが、詳しく知らなかったので、この本を購入しました。有名なものだけに、知っている絵も何点かありました。知らずに説明するというのは、なんと恥ずかしいことかと反省しました。

 もう1冊、山本作兵衛さんが書かれた「炭鉱に生きる 地の底の人生記録」も購入しました。続けて読みたいと思います。

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