2017年6月8日木曜日

歴史のなかの石造物: 人間・死者・神仏をつなぐ

【今日の本】「歴史のなかの石造物  人間・死者・神仏をつなぐ」

 「この石造物は、どうして造立されたのか。」ということを考えるのが好きである。誰が、何のために、どういう思いや願いを託して作ったのかを想像することは楽しいものである。一般的に石造物の造立は、「願主」「大工」「導師」がセットになって行われるイベントであると著者は語る。なるほどと思わされる視点である。こうやって調べていくと、思いもよらなかった様々な歴史的事実を知ることもできる。著者は「石造物」を「宝物」と呼ぶ。私たちの身近には、たくさんの石造物がある。道沿いに立つ地蔵さん、供養塔など。先日も首のない仏像お地蔵さんを見つけた。どうして、首がないのかと考えるのが楽しい。白井区には「青葉山」と書いた灯籠がある。耕地整理の石塔は新しいものである。これらは読んだり、見たりすることで調べることができる。発掘などの調査は不要である。ちょっと調べてみようと思えば、すぐに始めることができる。その気軽さもいい。自分の趣味にぴったりの本を見つけることができた。内容は難しかったけれど。ちなみに、「日本石造物辞典」という本があるらしい。大変興味があるが、2万円以上もするらしい。ほしいがちょっと手が出ない。いずれにしても、自分のライフワークにしたいテーマの一つである。カメラを抱えて、まちあるきをしてみたい。

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