2021年4月9日金曜日

禅って、なんだろう?

 【今日の1冊】

「中学生の質問箱『禅って、なんだろう?』石井清純:著 平凡社:刊」


 あとから気づいたのですが、この本は「中学生の質問箱シリーズ」の中の1冊で、「世の中、ふと考えるとわからないことだらけ」というキャッチフレーズからもわかるように、世の中の不思議を中学生が読んでわかるように解説した本です。シリーズ14冊めとなります。とはいっても難解な語句も多く、中学生になかなかむずかしそうでした。でも、逆にこれくらいは読んでほしいということなのかも知れません。

 個人的には、禅に興味があるので手に取ってわけです。いま、禅は、欧米で流行しています。それは、「マイルドフルネス」ということで、禅の考えや実践を心理療法に活用したものだと考えます。また、社会のグルーバル化や多様化に対応する有効なツールとしてもてはやされているとも考えます。欧米で禅が流行しているきっかけは、2人の鈴木氏にあります。1人は「禅と日本文化」が有名な鈴木大拙氏、もう1人は「禅マイルド ビギナーズ・マインド」が有名な鈴木俊隆氏です。「禅マイルド ビギナーズ・マインド」は、スティーブ・ジョブズの愛読書でもありました。さらに、氏の「生涯の師」であり、アップル製品の革新的製品の設計思想にヒントを与えたとされる乙川弘文氏も有名です。

 彼らは、みな曹洞宗の僧侶であり、欧米で流行している禅も曹洞宗の禅といえます。臨済宗と曹洞宗の違いについてもこの本ではふれています。ここではふれませんが。

 かなり内容の濃い本だといえます。その他のシリーズも読んでみたいと思いました。

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