2021年12月4日土曜日

イーハトーブ農学校の賢治先生

【今日の1冊】「イーハトーブ農学校の賢治先生」 魚戸おさむ:漫画 佐藤成:原案・監修 細流舎:刊



 題名のとおり、宮沢賢治が県立花巻農学校で4年4か月、1580日、農業教師として教壇に立っていた間の物語を漫画にしたものである。

 賢治の授業は、あたたかく、たのしく、おもしろく、そして、あきさせないものであった。賢治先生は、生徒に「けっしてカマボコになるるな」といっていたそうである。カマボコ、つまり、机にへばりつくなということである。そして、教育とは、一種の創造活動であるといい、「わたしは、この仕事で疲れを覚えたことはない」といっていたそうである。授業に集中できない生徒をみると、叱ったり、チョークを投げたりせずに、ただチョークを、ガリガリとかんだそうである。生徒の行為は、自分の不徳のせいであると言っている。

 個人的に、感銘したことは、「議論は、相手を降参させようとするものではなく、言わんとすることがお互いにわかることである」という言葉である。

 教師としての宮沢賢治についてさらに深く調べてみたいものである。

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