2021年12月23日木曜日

わたしはみたの―戦争と少女

【今日の1冊】「わたしはみたの―戦争と少女」篠原禮子:著 郁朋社:刊


 引揚関連の書籍には、総括的・概括的に引揚について述べた書籍と引揚てきた個人の手記がある。この本は、後者である。そして、手記を書いた引揚者がどこで終戦を迎えたかによってその内容は違うと感じる。篠原さんの場合は、終戦を「会寧」という町で迎えられ、イムジン河目前まで逃げてきたところで、「咸興」まで連れ戻された。途中、トロッコの中で弟が死に、お母さんがチフスに罹って死んだり、さらに、引揚げまであと一月のところでお父さんが病死したりという壮絶な人生を綴っておられる。死に際、3人の子どもに語りかけるお父さんの思いが非常に切ない。その、お父さんが教えた住所と名前を覚えていたことによって、祖父を出会うことができた。お父さんの願いが叶った瞬間でした。一方で、友だちや周囲の人々に引揚の体験を語っても、誰もとりあってもくれない現実があり、体験を語ることができなかったというのは悲しい事実です。引揚でも、帰国しても、辛い経験をしなければならない。こんな苦しみを2度と味わうことがないように、平和を守り抜いていきたいと思う。

 昭和11年生まれということは現在85歳。段々とご高齢になっていくわけですが、このような書籍を出版されていることで、引揚の体験を多くの方に伝えることができる。また、我々も知ることができる。同じような体験記をたくさん読んでみたい。

1 件のコメント:

nachmannjacintha さんのコメント...

What games are there and how do you play them? - DrMCD
The first place 경상남도 출장마사지 to find your dream game is right here in the top left 남원 출장샵 corner 광양 출장안마 of 포천 출장마사지 the website! For example, a game of chance, 군포 출장안마