2022年7月16日土曜日

ぼくの満州

【今日の1冊】「ぼくの満州 上・下」森田拳次:著 あゆみ出版:刊



 あゆみ出版はもうありません。したがって、この本は、古本です。資料館で借りて読んだのですが、是非手元にも置きたいと思い、購入しました。

 戦争漫画というと、最近では、ちばてつやさんのものをよく読んでいます。ちばさんも満州からの引揚者ですが、森田さんも同じです。上・下巻ということで、幼いことから引き揚げまでのエピソードがよく分かる本で、参考になります。ソ連の参戦や終戦をさかいに立場が変わり、急展開する様が詳細にわかります。

 そのなかで、「国境付近の報国農業から逃げてきた開拓青少年義勇軍です」と名乗る青年が満州から避難している隊に合流する場面があるのですが、私のおばさんも満州に報国農場勤労隊員として行っていたので、 こんな感じだったのかなあと想像させられました。ソ連の侵攻を受け、団がばらばらになり、他県の団に合流したと聞いています。

 ついに内地(舞鶴)の土を踏んだときに、こぶしをあげて内地の第一歩を歩んだことから、拳をペンネームにしたこともわかりました。

 漫画だからこそ表現できる部分もあるのだと思いました。

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