2017年7月2日日曜日

花戦さ

【花戦さ】
 7月10日(土)映画「花戦さ」を観てきました。池坊専好と千利休の交流を軸に、安土桃山時代の文化に焦点を当てた作品ですか。池坊専好役を野村萬斎さん、千
利休役を佐藤浩市さんが演じていました。余談ですが、千利休というと佐藤さんのお父さんである三国蓮太郎さんが印象に残っています。野村萬斎さんといえば、「のぼうの城」の主演がありましたが、どうしても狂言師のイメージがつきまとうという感じです。今回は顔のアップが多く、その表情を見せようというねらいがあるようです。秀吉役の市川猿之助さんにも歌舞伎のイメージが強くて、それぞれいい演技なんでしょうが、また別の人だったらどうだったんだろうと思いながら観ていました。これが悪いというわけではないのですが。
作中の絵
晩年に近づくに従って暴走する秀吉がうまく描かれています。でも、だから、あんなことで納得するのだろうかと疑ってしまいます。逆に、佐々木蔵之介さん演じる前田利家はいい人です。石田三成は??。どうもキャラクターが一貫しない。8月には岡田准一が「関ヶ原」という映画で同じく石田三成を演じますが、そちらは純粋な悩める武将というイメージです。(映画館にパンフレットがありました)。れんという役の森川葵さんは、全く知りませんでした。でも、最後に生きていたというのも必要ない感じがしました。また、最後のCGも。秀吉の支配に対する京都の町衆の動きはよくわかったと思います。したがって、その報いはとても残忍でした。なので、余計に最後に死んでいなかったというのは・・・。さっきも書いたのですが、本当に違う役者だったらもっと違う印象になったような気がします。
等伯の絵
秀吉が嫌った猿の絵は、長谷川等伯の絵を模したものでしょうか。秀吉がひいきにしていたと思うので、話とは関係ないですよね。京都のお寺(名前?)でみたことがあります。大胆なハスの水墨画が出てきますが、若手の作家が書いているのだそうです。文化を前面に出した戦国時代の映画というもの珍しい気がします。こういった映画がふえることは期待します。

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