2014年5月31日土曜日

D600が返ってきた

 5月31日(土)D600が返ってきました。(株)キタムラ舞鶴/西舞鶴店に取りに行きました。処置内容は、以下のとおりです。
 ①ローパスフィルターの点検・清掃
 ②シャッター基板部組?の交換
 ③外観ゴムの交換(作業の都合上)
 ④ファームウェアのバージョンアップ
 もちろん、請求額はなし。約1週間というところですね。ご苦労様でした。
 ついでに、FUJIFILM X-T1についても確認。シリアルナンバーを確認したところ、該当していませんでした。よかった。しかし、2台続けて、リコール対象とは、なんとなくついてないという感じです。海外で作っているから、こんなことがおこるというようなコメントを店員さんがしていました。でも、フジフィルムは国産だと思うけど。ニコンは違うか。いずれにしても、賞品の品質管理はしっかりして欲しい。MADE IN JAPAN、がんばれ。


【今日の本】「謝るなら、いつでもおいで」川名荘志:著 集英社:刊
 2004年6月1日。ちょうど10年前、長崎県佐世保市立大久保小学校で小学校6年生の女の子 御手洗怜美さん が同級生に刃物で切られ死亡した。その事件を当時担当していた毎日新聞佐世保支局の記者が書いた本である。被害者の父は、上司にあたる。
 被害者に近いところにいただけに(半分被害者?)、なんとも複雑で、書きにくかっただろうなあと想像する。
 結局、何が原因だったのかはよくわからない。交換日記やインターネットの書き込みに、そのヒントのようなものがあるようだが、何度読み返しても、なぜこれが「殺したい」につながったのかわからない。僕にはわからない。もしかしたら、加害者の少女もわかっていないのかもしれない。そして、なんとも釈然としないまま、事件の審理は終わりを迎え、しだいに、マスコミなどの関心も薄れていった。私も、この本を手に取るまでは忘れていた。真相ははっきりしないままに10年を迎えていたのですね。
 加害者の年齢から、お決まり通りに審議が進んでいったことを思うと、お父さんの悔しさ、やるせなさはいかほどのものか?想像を越えると思います。10年か!被害者、加害者ともに22歳になるわけですね。加害者の女性は、周囲にはわからないようにこの社会のなかで生活しているのでしょうね。更正という観点からは、そうなんだろうけど、怒りはどこに持っていけばいいのだろう。なんともやるせない。印象に残ることばかりですが、いくつか書き留めておきたい。

①人の心理は、幾何学を解くようには整理できない、なのに、手がかりの少なさゆえに、「わからない」部分をすっ飛ばして、与えられた点と店を最短に結んでしまう安直さ。軽はずみな演繹の危うさを僕は知ったのだった。
②(事件当夜)我が子が妙に明るいのである。笑っていた。満面をほころばせて。「ほとんどの子が笑みをこぼしていました。泣いている子なんて、記憶にない。」校内で娘を出迎えたある母親は振り返る。
③その日を生きる意味を、そこから一歩踏み出すエネルギーを、遺族はどこに見出せばいいのだろうか。
④このような悲劇を繰り返さないためにも、一見穏やかで問題のなさそうに見える、控えめすぎる子どもたちへの目配りの大切さを強調しておきたい。この事件を機に実のある議論がなされることを願う。
⑤「なぜ、こういう事件が起きたのか」の原因じゃなくて……。だって、実際問題として大事なのは、「なぜ防げなかったか」でしょ。そうじゃないと、次に対応でいないじゃない。
⑥要するに、あの子とあの子の家族はやり直しができるんですよね。でも、僕のところはやり直しができない。失ったまま。

 せめて、謝って欲しいという意味をこめた題名ですかねえ。なんとも、やるせない題名です。

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